放射線治療 最新がん治療装置ラディザクト・サイバーナイフ導入
2023.07.05(かけはしvol.112.118掲載)
放射線治療は手術、薬物療法と並びがんの3大療法の一つとされています。からだへの負担が少ない治療法で、正常組織の機能や形態を温存できるのが特徴です。
当院では、2009年に北陸で初めて放射線治療装置「トモセラピー」を導入し、多くの診療実績を重ねてきました。この度、さらに患者さんにやさしい治療を実践するため、新たな放射線治療装置及び治療法を開始いたします。
Radixact(ラディザクト)
特徴
◆POINT1:動く腫瘍に対する動体追尾
新型ラディザクトは腫瘍の動きを追尾し、患部に狙いをさだめた照射ができ、正確な組織への影響をより少なくできます。
◆POINT2:治療前のCT画像が鮮明、かつ短時間に
新型ラディザクトでは、CT撮影時間が大幅に短縮し、患者さんの負担軽減につながります。また、鮮明な画像でより正確な位置合わせをすることができます。
◆POINT3:複雑な形状の腫瘍に合わせて照射
放射線の照射口が360度身体のまわりを回転しながら、腫瘍の形に合わせて放射線に強弱を付けることで、正確な組織へのダメージを抑えることができます。寝台が稼働するため、広範囲で複数の病変も一度に照射することが可能です。
ラディザクトでできること
① 小さな標的から広範囲な照射まで幅広く治療することができる
② 一度に複数の病巣への治療ができる
③ 複雑な腫瘍の形に合わせて放射線の強弱をつけることで、正常な組織へのダメージを抑えることができる
④ 治療前のCT画像が鮮明となり、より正確な位置合わせができる
⑤ 短時間(1階15分ほど)で治療することができる
⑥ 動く腫瘍に対する動体追尾機能が加わり、正常組織への損傷をより少なくできる
CyberKnife(サイバーナイフ)
特徴
◆POINT1:ピンポイントに放射線を集中照射
ロボットアームに取り付けられた放射線治療装置が、体の周りを自由自在に動き、あらゆる角度から集中的に放射線を腫瘍に照射します。これにより高精度にピンポイントで治療効果の高い放射線量を照射できます。
◆POINT2:動体追尾照射で正常組織への影響を軽減
腫瘍の動きに合わせて追尾する高精度な照射により、腫瘍以外への正常な組織への影響が軽減します。これまでより治療効果の高い放射線量の照射が可能です。
◆POINT3:高い放射線量で治療期間も短縮
1回の放射線量を高めることができるため、放射線治療の回数が少なくなり、治療期間を短縮することができます。
サーバーナイフでできること
① 小さな標的をピンポイントで狙い撃ち
② 呼吸によって動く標的を追いかけながら治療できる
③ 1~5日で治療が完遂できる
④ 通院での治療ができる
⑤ 再照射が可能な場合がある
広報誌「かけはし」 特集:副作用が少なく短期治療が可能 サイバーナイフ
広報誌「かけはし」 特集:患者さんに優しいがん治療へ 新型トモセラピー ラディザクト