放射線治療② チーム医療を実践するプロ集団
2022.08.24（かけはしvol.112掲載）
放射線治療は、放射線治療専門医、診療放射線技師、看護師がチームとなって行います。当院では「放射線治療センター」として放射線治療を行う専門チームを組織し、「患者さんにやさしい治療」を心掛けながら、最適な治療を行っています。
放射線治療センターでは、2009年に北陸で初めてトモセラピーを導入以降、様々な診療実績を重ねています。放射線治療は、様々な部位のがんに対応できますが、その分、全身に対する様々な知見や症例に対する経験も重要であるといえます。
安心して、当院の放射線治療センターにお任せください。
＜放射線治療の流れ＞
1.治療方針を決定
３名の放射線治療専門医が、診察と検査結果により、放射線治療の適応があるかどうかを判断し、治療方針を決定します。必要に応じて、主治医や他の診療科とも連携を行いながら、患者さんの症状だけでなく、社会生活面を考慮した治療方針を検討します。
2.固定具の作成
放射線治療では、照射する位置がずれないように、同じ姿勢を保つ必要があります。そのための固定具を作成します。
3.治療計画用ＣＴを撮影
作成した固定具を使用し、治療計画を立てるためのＣＴを撮影します。場合によってはＭＲＩの撮影も行います。
4.治療計画を作成・検証
撮影したＣＴ画像をもとに、放射線治療専門医・２名在籍する医学物理士が協力して、治療効果が高く、副作用を少なくするための治療計画を作成します。さらに、作成した治療計画に対してコンピューター上で検証作業を行います。
5.放射線治療
診療放射線技師が位置合わせ用のＣＴを撮影し、計画通りの正しい位置で治療を行うための位置合わせを行い、正確な位置での照射を行います。基本的に外来通院にて１日１回の照射を平日に連続して行い、症状に応じた回数の治療を行います。病態によっては入院が必要になる場合もあります。
6.経過観察
放射線治療専門医が定期的に診察をしつつ、がん治療の認定看護師が、精神面のケアや、日常生活のサポート、副作用に対するケアなどを行います。放射線治療専門医だけでなく、主治医とも連携しつつ、経過観察を行います。