放射線治療① 最新がん治療装置導入
2022.08.24(かけはしvol.112掲載)
放射線治療は手術、薬物療法と並びがんの3大療法の一つとされています。からだへの負担が少ない治療法で、正常組織の機能や形態を温存できるのが特徴です。
当院では、2009年に北陸で初めて放射線治療装置「トモセラピー」を導入し、多くの診療実績を重ねてきました。この度、さらに患者さんにやさしい治療を実践するため、新たな放射線治療装置及び治療法を開始いたします。
新型トモセラピー ラディザクト
<患者さんに優しいポイント>
■ 動く腫瘍に対する動体追尾
肺や肝などの横隔膜の近くにある腫瘍は、呼吸によって動きがあり、これまでは照射範囲を動きの範囲に合わせて大きくとる必要がありました。新型トモセラピーは腫瘍の動きを追尾し、患部に狙いをさだめた照射ができ、正常な組織への影響をより少なくできます。
■治療前のCT画像が鮮明、かつ短時間に
治療前には照射の位置合わせのために、CTを撮影します。新型トモセラピーでは、CT撮影時間が大幅に短縮し、患者さんの負担軽減につながります。また、鮮明な画像でより正確な位置合わせをすることができます。
■複雑な形状の腫瘍に合わせて照射
放射線の照射口が360度身体のまわりを回転しながら、腫瘍の形に合わせて放射線に強弱を付けることで、正常な組織へのダメージを抑えることができます。寝台が可動するため、広範囲で複数の病変も一度に照射することが可能です。