脂肪肝③ まずは生活習慣の見直しを
2022.04.26(かけはしvol.111掲載)
脂肪肝は、適度な運動を適切な食事で正常な状態に戻すことができます。脂肪肝外来においても、基本的には運動・食事療法を実施します。
肥満のある方であれば、現体重の7%以上の減量が目安となります。肥満がない方であれば、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の治療をすることで、肝障害が改善することもあります。
■肥満のある方
運動・食事療法で、3~6ヶ月でゆるやかに7%減量を目安にしましょう。
■肥満のない方
高血圧・糖尿病・脂質異常など、生活習慣病を治療します。
巣ごもり生活の今だからこそ、脂肪肝に気を付けましょう。
近年爆発的に増えている脂肪肝ですが、脂肪肝から脂肪肝炎に進展し、肝硬変、肝がんに至る患者さんが増加しています。また、進展した脂肪肝の患者さんは、心血管にかかわる疾患や他のがんなどの合併症を発症する頻度が高い傾向にあります。
脂肪肝は、偏った食生活や運動不足が原因となるため、コロナ禍である現在は、脂肪肝になるリスクが高いともいえます。脂肪肝はお子さんやそれほど太っていない方、お酒を飲まれない方でも発症します。「自分は大丈夫」と油断せず、健康診断などで肝臓に関わる数値に異常があれば放置せず、かかりつけ医に受診をしましょう。