知ってるようで知らない白血病②
2021.02.13(かけはしvol.107掲載)
STEP1 治療計画の決定
予後予測により治療計画を決定
患者さんの要因(年齢、併存疾患など)や疾患の要因(染色体核型、腫瘍量、治療効果など)に基づき、予後(病状の将来予測)を分類し、治療計画を決定します。
STEP2 寛解導入療法
体内の白血病細胞数をへらすことが重要
骨髄中の白血病細胞が全体の5%未満になる状態を「寛解」といい、この状態を目指して行う抗がん剤治療を寛解導入療法といいます。寛解を得られた後、再発防止のためには、さらに化学療法(地固め療法・維持療法)や造血幹細胞移植をします。長期間(5年以上)再発しなければ、治癒と判断される可能性があります。
STEP3 造血美希細胞移植
他人の免疫で白血病をやっつける免疫療法
造血幹細胞とは骨髄の中にある血液細胞のもととなっている細胞です。造血幹細胞移植は、抗がん剤・放射線によって白血病細胞を死滅させた後、ドナーの造血幹細胞を輸注する治療です。ドナーの細胞を移植後、造血が回復した後にドナー由来の細胞が患者さんに残る白血病細胞をやっつける免疫反応を起こします。
ドナーは白血球の型一致が優先だからこそ、骨髄バンクにご登録を
ドナーはHLAと呼ばれる白血球の型が一致することが優先されるため、型が一致しやすい兄弟姉妹のHLAをまず調べます。次に、親、骨髄バンク、臍帯血をみます。少子化・患者さんの高齢化の影響で、なかなか確保できないのが現状です。家族間以外の適合率は数百~数万の一と言われていますので、1人でも多くの方がドナー登録をすることで、ドナーが見つかりやすくなります。是非、ご登録をお願いします。