自分らしく生きるために②診断と同時に始まるケア広報誌「かけはし」

自分らしく生きるために②診断と同時に始まるケア

2018.09.03（かけはしvol.96掲載）

●患者さんの意思を把握し、〝自分らしい人生〟を支える緩和ケア　

緩和ケアは、あらゆる苦痛・つらさ（全人的苦痛）をやわらげ、患者さんを様々な角度から支えるケアのことです。「末期の患者さんに対し、最期に行う治療」というイメージをお持ちの方もまだ多いと思いますが、その在り方は大きく変化してきています。近年では、病気、特にがんの治療開始と同時に緩和ケアが始まり、治療や病状にあわせてその割合や進め方を調整するのが一般的になっています。
当科では、症状の程度に関わらず、ご希望がある場合に緩和ケアを行っています。身体的ケアから精神的・社会的ケア・スピリチュアルケアにいたるまで、患者さんがより良い生活を送るための支援が第一の目的です。
　そして、最良のケアを提供するためには、ご本人の意思・意向をしっかり把握しておくことが不可欠です。ご本人が生活上で何を大切にしているのか」を共有することで、治療方針が自ずと見えてくるからです。上手にACPを取り入れながら、自分らしく過ごす環境づくりをお手伝いしていきます。