めまい外来② めまいの主な疾患
2017.07.26(かけはしvol.89掲載)
日々の診察から見えてくるのは、受診された方の5割が「良性発作性頭位めまい症」もしくは「メニエール病」と診断されるということです。
「良性発作性頭位めまい症」は仰向けから起き上がった時、寝返りを打った時に誘発されるもので、特定の三半規管(耳石)の異常によって起こります。一方、「メニエール病」は内耳のリンパ液が増え、水膨れの状態になる異常から起こる病気で、難聴を伴うめまい発作を反復するのが特徴です。これらと診断されれば、それぞれに適した治療が開始されます。
問題なのは、「検査しても異常が発見できないめまい」。肩こりや頭痛、心因性によるめまいは、検査では原因が明らかになることが少ないため、病院を渡り歩く患者さんも少なくありません。日々の疲れや心身の不調がめまいを引き起こしている可能性が考えられますが、病気との見極めはご自分では難しいものです。そこで活用していただきたいのが「めまい外来」です。