禁煙外来① 喫煙の危険性
2017.07.19(かけはしvol.88掲載)
禁煙がひたすら我慢するしかなかった時代は終わりを告げました。医学的に喫煙のメカニズムが解明され、治療によって格段にラクに禁煙できるようになったのです。
当院は、「禁煙は治療の一環」として推進し、保険診療で禁煙治療や支援をチームで行っています。「やめたいという気持ち」があれば大丈夫。専門スタッフがお手伝いします。禁煙外来で、タバコのない生活に戻りましょう。
<体をむしばむタバコの害>
タバコには多くの有害物質が含まれ、中でも「ニコチン、タール、一酸化炭素」は三大有害物質といわれています。非常に依存性の強い猛毒「ニコチン」、発がん性物質「タール」、そして酸素不足を招き血管を傷つける「一酸化炭素」。これらは、確実に人体をむしばみ続け、がんをはじめ「タバコ病」と呼ばれる様々な病気を引き起こすのです(図1、2、3)。
喫煙が原因でがんなどで亡くなった日本人は、約13万人(2007年)にのぼるといわれています。90歳までの生存割合も、タバコを吸わない人は25%、吸う人は4%とその違いは明らか。また、女性の喫煙は不妊症や母乳へのニコチン移行など女性特有の問題も少なくありません。