妊娠中のお薬について
お薬のこと
妊娠中のお薬の服用に関して、赤ちゃんへの影響はないか不安になる方は多いと思います。妊娠中でも、必要なお薬はきちんと服用することが大切です。赤ちゃんへのお薬の影響については、 妊娠時期、母体の健康、お薬自体の特徴など、さまざまな角度から考える必要があります。
糖尿病、高血圧、うつ病、てんかんなどのお薬の中には、妊娠中は服用を避けた方が良いお薬が あります。しかし、お母さんの健康を保つためにお薬が必要な場合もあり、その場合は、なるべく影響の少ないお薬に変更するなどの対応が必要です。勝手にお薬の服用をやめるなどの自己判断はせず、医師とよく相談しましょう。
妊娠時期ごとのお薬の服用について
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月経開始から排卵まで
- 安全
- この時期に服用したお薬が胎児に影響を残すことはありません。
男性が服用したお薬についても同じです。
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排卵から妊娠4週(次回月経予定日)直前まで
- 安全
- 多くの方が妊娠に気づくのは4週目をすぎたころです。
“受胎のころにかぜ薬を飲んでいたけど、大丈夫かな” と後から不安に襲われることが多いようですが、この時期、お薬の影響が胎児に残ることはありません。
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妊娠4週から15週ごろまで
- 要注意
- 胎児の器官が形づくられる器官形成期に当たります。
胎児が最も敏感に感受性を持つ時期なので、 この時期のお薬の服用は慎重になるべきです。
もちろん妊娠中とはいえ、必要なお薬はありますので、必ず産婦人科医師と相談しましょう。
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妊娠16週から分娩まで
- 比較的安産
- この時期のお薬の服用では、胎児が発育しにくくなったり、
機能に障害を起こす胎児毒性や、早産、出産時の障害などが見られる場合もあります。
このように妊娠中のお薬の服用は、必ず主治医や薬剤師にご相談ください。
周産期センターには専任の薬剤師がおり、安心・安全な薬物療法が行われるよう
相談や服薬説明を行っています。