肝臓は、肝炎ウイルス感染やアルコール過剰摂取により硬くなると、機能に支障をきたし、肝硬変や肝がんに至る場合もあります。肝臓の硬さや脂肪量といった状態を知ることで、病気の進行がどの程度にあるかを知ることができます。
当院は、身体に傷をつけることなく肝臓の硬さや脂肪量を測定し、数値化できる検査装置「フィブロスキャン」を導入しました。県内では初めて、北陸で3台目となります。
【フィブロスキャンのメリット】
これまで肝臓の硬さや脂肪量(脂肪の沈着具合)を計るには、肝臓に針を刺して採取した組織を調べる「肝生検」が一般的でしたが、フィブロスキャンは体に傷をつけずに、入院や痛みなく数値化することができます。
患者さんの身体への負担がないため、繰り返し計測できるのも特長です。慢性肝疾患などの患者さんの治療前後の数値を比較でき、症状が改善されているかといった評価を適正に行うことができます。
【フィブロスキャンを使った検査について】
検査は内科外来で行い、約5~10分で終了します。
右脇腹の肝臓のあたりにブローブを当て、2種類の波(超音波とせん断波)による弱い振動を与えます。軽くトントンという刺激を感じますが、痛みはありません。
※腹水や肝臓内に腫瘍のある方は正確な数値が出せないため、検査を受けられない場合があります。
肝臓の辺りにプローブを当て、装置から振動を 発生させる
【費用】
約600円(保険適用、3割負担の方)
【お問い合わせ】
福井県済生会病院 内科外来
0776-23-1111(代)