コンタクトレンズ眼障害とは
近年、使い捨てタイプのソフトコンタクトレンズの普及により、その使用者は増加しています。それと共にコンタクトレンズによる目の障害も増加しています。その背景にはケア方法が簡便になったことやコンタクトレンズ量販店の安売り販売、そしてインターネット販売の普及などがあります。以前主流であったハードコンタクトレンズの場合は、目に障害が起きるとすぐに痛みを感じ、その使用を中止するので重症になりにくかったのですが、薄くて装用感の良いソフトレンズの場合は、障害が起こっていることに気付きにくく、異物感や痛みを感じた時には、既に病状が進行しているケースが見られます。
コンタクトレンズによる角膜潰瘍
コンタクトレンズ装用によって生じる感染のほとんどは、コンタクトレンズに付着した細菌・アメーバ・かびなどによって起きます。角膜潰瘍に進行してしまうと、治っても角膜の混濁による著しい視力障害や不正乱視が残り、角膜移植が必要となる場合があります。
コンタクトレンズによる角膜新生血管
角膜は空気中から直接酸素を取り込むので、コンタクトレンズにより酸素不足になることがあります。角膜は血管が無い組織ですが、酸素不足が慢性的に続くと、酸素不足を補おうと角膜周辺部から角膜中央部に向かって血管が進入してきます。血管が角膜に侵入すると角膜が混濁したり充血したりします。
コンタクトレンズによるアレルギー性結膜炎
ソフトコンタクトレンズはハードコンタクトレンズより汚れが蓄積しやすく、アレルギー結膜炎が多くみられます。2週間交換、数か月あるいは通常タイプのソフトコンタクトレンズに多くみられます。2週間交換ソフトコンタクトレンズにて生じた場合に、1日使い捨てソフトコンタクトレンズに変更すると改善する場合も多く、ケア用品によるアレルギー反応も関与しています。
コンタクトレンズ眼障害を防ぐには、眼科専門医によるコンタクトレンズの処方と指導・適切な装用方法・レンズケア指導が必要不可欠です。また、コンタクトレンズ眼障害は治癒しても再発を繰り返すことがあるので、今までと同様な処方・装用方法・ケア方法を行っていては、さらなる眼障害を生じることもあります。眼科専門医によるコンタクトレンズ処方および診察をきちんと受けましょう。
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