「たかが頭痛」と思わず適切な治療を!
頭痛は、子どもによく見られる訴えのひとつです。「たかが頭痛」と思われがちですが、小学6年生で16~19%、中学3年生で20~25%が片頭痛をもっているとも言われ、日常生活や学業に支障をきたしているケースも少なくありません。頭痛の頻度や強さは人によって様々で、年に数回の場合もあれば、1日に何回も起こり寝込んでしまうこともあるため、正しい理解と適切な治療を受けることが大切です。
このような背景から、片頭痛で悩んでいる子どもの苦痛軽減やQOL(生活の質)の改善を目標に、2019年6月より専門外来を開設いたしました。
- 診療日
- 毎週木曜 午前
- 対象
- 原則中学生まで
高校生以上は 脳神経センターの
頭痛外来
- 問診票
問診票がダウンロードできます。あらかじめご記入頂き、受診時にお持ち頂けると、待ち時間が短縮できますので、是非ご利用下さい。
- その他
当専門外来は、原則完全予約制となっております。
受診希望の方は、かかりつけ医よりご予約いただくか、
Cブロック(小児科外来)までお電話ください。
- 検査・治療の流れ
- 初診時
頭痛問診票、身体測定、血圧、診察(必要があれば血液検査や画像診断を行います)
- 観察期間
頭痛の程度や重症度により、一定期間頭痛のパターンを観察する
- 治療
- 治療方法
- 痛みを取る
急性の頭痛の治療は、鎮痛剤の内服が中心です。頭痛が始まったらすぐに飲んでください。鎮痛剤が効かず日常生活への支障が大きい場合にはトリプタン製剤も使われますが、子どもに対して処方を必要とすることはあまり多くありません。
※市販の頭痛薬を多用し続けていると、かえって頭痛を悪化させる「薬物乱用性頭痛」を引き起こす事があります。そのため、頭痛の程度や頻度によって、治療薬を使い分けて対処することが大切です。
- 予防する
頭痛の頻度や強さから必要と判断した場合に予防のための服薬を行います。治療のガイドラインに沿って治療を開始し、3か月間程度で継続の有無を判断します。このような治療により頭痛を軽くして、その回数も減らすことができます。
- 心理的問題へのサポート
頭痛は学校生活や人間関係などの心理的な問題と関係することも多く、悩みが解決するだけで軽くなることもあります。子どもならではの悩みや問題に対して、小児科医が話を聞きサポートしながら治療を行います。
頭痛ダイアリーをつけることで、起こるパターンや原因を見つけることができる場合もあります。
広報誌「かけはし」 特集:子どもの頭痛~その痛み、片頭痛かも!?~
スタッフ紹介
小児科主任部長
岩井 和之
(いわい かずゆき)
免許取得:平成2年
- 専門
- 小児科一般、予防接種、新生児疾患
- 得意な疾患・治療
- 免疫・アレルギー疾患
- 資格
- 日本小児科学会専門医/日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)/インフェクションコントロールドクター(ICD)/日本小児科医会「子どもの心」相談医
診療実績